事前準備
Xserver に Homebrew(Linuxbrew)が入っていることが前提です。
SSH で brewコマンド が使用できない場合は以下を参照下さい。
エックスサーバー(xserver.ne.jp)に Homebrew を入れる手順
概要
Python環境構築の際は、Anaconda にどっぷり乗っかるのが良いです。
(参考:データサイエンティストを目指す人のpython環境構築 2016)
Anaconda をインストールするために pyenv を使用しますが、
あとで pyenv を使えなくして、常に Anaconda を使用するようにします。
Anaconda ではbase環境は使用せずに、用途ごとに仮想環境を用意します。
仮想環境内で Flask を pip install します。(conda install は使用しない)
pip後に conda するな という 公式声明 があるので、pip のみ使用します。
では、手順を解説していきます。(2022年1月時点)
pyenv をインストール
pyenv をインストールします。
brew install pyenv
次に、pyenv にパスを通します。
bashrc を使用する記事もありますが、環境変数なので bash_profile で設定します。
echo 'export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"' >> ~/.bash_profile echo 'export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"' >> ~/.bash_profile echo 'eval "$(pyenv init -)"' >> ~/.bash_profile source ~/.bash_profile
anaconda をインストール
anaconda をインストールします。
「anaconda3-2021.11」の部分は所望のバージョンを指定します。
(参考:AnacondaとPythonのバージョン対応表)
pyenv install anaconda3-2021.11
次に、環境変数の設定などをしていきます。
# 初回のおまじない pyenv rehash # anaconda を global で使用する pythonとして設定 pyenv global anaconda3-2021.11 # pyenv global や pyenv local を無視して、常に anaconda を使うためのパス設定 echo 'export PATH="$PYENV_ROOT/versions/anaconda3-2021.11/bin/:$PATH"' >> ~/.bash_profile # 保存 source ~/.bash_profile
anaconda の事始め
base環境は触らずに、プロジェクトごとに仮想環境を用意して開発します。
(参考:2021個人的に最強だと思うPythonの環境構築)
# conda init で bashrc にconda初期化が記述される conda init bash # 保存 source .bashrc # base環境に入る(conda4.4以降は source activate は非推奨になった) conda activate base # base環境のライブラリ情報を requirements_base.txt に保存しておく # (baseがおかしくなった際も、初期値を確認できるように) # pip でインストールしたのみ列挙される pip freeze > requirements_base.txt # base環境のライブラリ情報を conda_requirements_base.txt に保存しておく # (baseがおかしくなった際も、初期値を確認できるように) # 全てのライブラリが列挙される(conda, pip どちら経由かも把握可能) conda list -e > conda_requirements_base.txt # base環境から抜ける conda deactivate
Flask用の仮想環境を作り、インストール
# flask202_py376という名前の仮想環境を作る # pythonバージョンを指定する(さもないと、baseのPython, pipを使用してしまう) conda create -n flask202_py376 python=3.7.6 # 仮想環境に入る conda activate flask202_py376 # どこのpythonを使用しているか確認 # ~/.pyenv/versions/anaconda3-2021.11/envs/flask202_py376/bin/python のように、仮想環境以下のpythonであればOK which python # Flask を pip でインストール(conda install は禁止) pip install flask==2.0.2
これで Flaskインストール完了です。
Flask を使う際は、以下の手順で使用します。
- SSH接続
- conda activate flask202_py376 で仮想環境に入る
備考
仮想環境を別サーバーで再構築する際は以下。
ymlファイルに保存し、
conda env export > ファイル名.yml
別サーバーの$HOMEなどにymlファイルを置き、以下コマンド
conda env create -n 新たな環境名 -f ファイル名.yml